2011年度のアート大阪をきっかけに(なのでURLに大阪という文字が紛れているのです)、今まで書いてきたものを含め、アートフェアやトリエンナーレ・ビエンナーレについての記事をこちらにまとめて行こうと思います。
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[7/8〜10]Gallery OUT of PLACE[ART OSAKA 2011]
 

Gallery OUT of PLACEの東京支店、、支店というにはあまりに個性が際立つ、TOKIO OUT of PLACEのディレクターである鈴木一成さんと、作家の坂田峰夫さんの運転する車に同乗させてもらい大阪から帰ってきたよの記念(記念?)で、Gallery OUT of PLACEのために記事をひとつ丸ごと割いて見ることにしました。その節は本当に世話になったです。

さて、今回でART OSAKA 2011をフォローする記事は一旦〆。次に迎えるはアートフェア東京です。そちらは諸事情により文字中心の更新になりそうです。書き始めるまでに、未だ終えていない手練巧術の更新を終えたいものですがヽ(´Д`;)ノ 

何とかエンナーレとブログタイトルに書いているぐらいなので、横浜トリエンナーレにも行くつもりをしていますが、それを終えたら、過去のアートフェアをフォローした記事をこちらに移植しようかなぁと思っています。手練巧術を別のブログに書いているので、レントゲン池内さん企画はそちらにまとめるか、アートフェアと企画展示で移植する内容を分けるかは考え中。


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ベッドサイドに美女って良い光景ですよね。黄色い大きなペイントと、その隣に並ぶアイマスクと鏡に描かれた女性はHogaLeeさんの作品です。遠目で分からないですが、女の子の持つ紙袋には通天閣、大阪に観光に来ているという設定だそうで。鏡はHogaLeeさんが巨大なウォールペインティングで参加したNo Man's Landの会場、フランス大使館で入手したものだったり。先の個展に出品された女性達には、各々ミリタリーなどのコアなモチーフが散りばめられていたりと、ただ綺麗なだけじゃない面白みがHogaLeeさんの作品には潜んでいます。ベッドには中島麦さんの作品が。


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こちらの写真に主に写っているのは、根本裕子さんの陶芸による「神様」や謎の動物達。神様と言われれば、確かにそれっぽいポーズをしている子が座っていますね。触れたくなるような陶の質感と異形さのアンバランスが面白い作品です。いくつかの作品は、決して軽い素材ではないはずの陶芸作品なのに、何故この形状で自立させられるのかとビックリしてしまうものも。見た目のユニークさは、実は確かな業に裏打ちされてるんですねぇ。


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中島麦さんのペイント作品です。絵を描くことは作家にとって精神的な旅だと位置づけているような記述を、中島さんについて調べたときにいくつか見かけたのですが、そう言われてみればどの作品も抽象的な景色に見えます。実際に見た景色もあり、あるいは心に潜り込む道程を表したものもきっとあるのでしょう。坂田峰夫さんのフォトグラム作品に囲まれる形で、枕元に置かれた五角形のキャンバスに描かれた作品がキュートでした。


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坂田峰夫さんはフォトグラムで制作された、美しい花の美しい写真作品を出品。研ぎ澄まされた美意識と卓越された技術によって映し出された作品は、場所を選ばずどこにあっても存在感を放つもの。まだこのギャラリーを名前しか知らなかった頃、アートフェア東京で坂田さんの作品について、僕なり同行していた友人が問い合わせたことを懐かしく思い出します。

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面白い動機とプロセスで制作された森村誠さんの作品には、ただ面白いだけでなくニヤリとさせられる毒が。小説の表紙が見えないのですが、洗面所に並ぶのは東京の地図とバロウズの「ジャンキー」。職務質問を受けた際に警察から「大麻でもやってんじゃないの?」と偏見に満ちゝゝた発言をされた森村さんが、「東京ではそんなに大麻が一般的なのか〜」と、東京の地名にある「大」「麻」を地図から集めて小説に隠した作品。分布として東京のどこら辺に「大」「麻」が一番集まっていたのか気になるところですね。また、携帯して歩けばあなたも立派に大麻所持者ですよ。パリの地図は、パリに良い印象をお持ちではないらしい森村さんが、パリの地図の「b」「i」「t」「c」「h」以外を全て塗りつぶし、パリをビッチだらけにしちゃった作品。辞書の隣に細かく刻まれたような紙、何かを数えた「正」の並ぶノート。「言葉の重さって計れるんだろうか?」と思った森村さんは、辞書から「g」という文字を全て切り出し、その重さを計ることにしてみました。結果、47678グラムだったそうです。つまり、それだけの回数「正」という文字を構成する線が書かれた事になります。そのプロセスを映した写真や映像作品も並んでいました。どの作品にも言えることですが、制作したいと思ったアイデアを中途半端では済まさずに、とことんやり尽くしていますね。末恐ろしい執念を感じます。


さて、文字だけですが、覚えている限りで気になった作家作品を、ART OSAKAの出展ギャラリーリストなんぞ見ながら書いていきます(敬称略)

・フクガンギャラリー:栗田咲子(かわゆい動物達のペイントに付けられたユニークなタイトルが笑いを誘いました)
・ギャラリーほそかわ:森末由美子(様々な日用品がノマルの今村さんとはまた違う方向性で美術作品に昇華されています。作品によってはかなりの超絶技巧、そしてふふふと笑えるものも多く)
・アートコートギャラリー:柳澤顕(部屋中にラインペインティングが施されていたのは柳澤作品だった記憶があります。設営と搬出どうやってたんだろうか気になる)
・ヒロ画廊:鮫島大輔(青空か景色をペイントした額のような形状の作品を窓に展示。写真は撮れませんでしたが、印象に残る窓作品のひとつでした)
・芦屋画廊、その他:松原正武(写真彫刻というべき作品に驚く。松原さんがいらしたので、友人の友人だったこともあり作品の画面を触らせてもらったのですが、彫刻なだけあって凸凹の触感があるのです。松原さんは芦屋他もう一軒のギャラリーから出品)
・ケンジタキギャラリー:塩田千春
・ポートギャラリーT:川辺ナホ
(塩田さん、川辺さんともにギャラリーよりは大きいスペースで活動を続けているという先入観があったので、アートフェアに出品、しかも平面作品やマルチプルなどで買えるという事に驚きがありました)


[7/8〜10]Selected Works from ART OSAKA 2011(3)[ART OSAKA 2011]
 
ていうか、枕のボヤキいらない?あ、そう。

(´;ω;`)



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☆スタジオJ

客室に足を進めると大きな屏風絵が!写真はマリアーネさんの作品のみ載せていますが、屏風は二双あり、もう一方は苅谷昌江さんの作品でした。手前には、河地貢士さんのうまい棒に彫られた仏で、ご利益があるとのことでお賽銭が置かれていました。以前お賽銭したお客さんが大学に合格したことがあるとかないとか。ある意味観客参加型のアート?二枚目の写真はそのうまい仏のアップ。三枚目の写真で特に目立つペイントは坂本真澄さんの作品です。


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☆TEZUKAYAMA GALLERY

ちょっとブレちゃったんですが、客室入口脇のチャリティ出品には、住吉明子さんのペイントが。個人的に住吉さんの平面を見たのが初めてだったので、記念で掲載。予備の客室と合わせて二部屋を出展ブースとして使用していたTEZUKAYAMA GALLERY、室内に関してはどちらも山下耕平さんの個展でした。向かいのビルの屋上に設置された作品を望遠鏡で見るのにはどのお客さんもビックリしていましたが、三枚目の写真で天井から吊るされたライトは作品の一部なのかと思うほど、作品そのものだけでなく、空間の見せ方にもこだわっていたように思います。


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☆アンシール・コンテンポラリー

藤井健二作品で、猫。顔には藤井作品独特の癖がありますが、可愛いですね〜。鉄の彫刻なので、相当の重量感があるそうです。可愛いだけに、お風呂場に設置された犯罪者宮崎某の作品の存在感との対比が鮮やかでした。


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☆YODギャラリー

ホテル型アートフェアでは、お風呂も展示場所になっているんですよ、と紹介する際に引き合いに出したYODギャラリーの新野洋さんの作品。引きで見るとこんな感じになっていました。逆光で見づらくなってますが、アクリルケースに収まった作品と同じスタイルの、樹脂による草花で作られた虫が、ジャングルの一部を模したようなインスタレーションの木に設置されていたのは、先に紹介したとおりです。ベッド周りには谷川千佳さんのペイントが沢山並んでしました。


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☆ユカリアートコンテンポラリー

入口で淀川テクニックのユニークな作品が出迎えてくれます。淀川テクニックは淀川河川敷に落ちているゴミや漂流物を使って制作するユニットなんですが、拾い物を使い制作をする作家をたまに見たりすると「何川テクニックだよ!」と思わず突っ込みを入れてしまうぐらい、自分の中では存在感があります。とはいえ、作品と対面するのはいつもアートフェアな気がする。東京のギャラリーですが、まだスペースに行ったことがないのです(´ε`;) ホテルでのフェアということで小作品が並んでいましたが、公式ブログに行くとトップ画に巨大な作品が載っていてぶっ飛ばされます。三枚目の写真は高あみさん、四枚目の写真は伊藤遠平さんの作品です。伊藤さんの作品、狙ったかのように部屋にぴったりなサイズやな。ユカリアートコンテンポラリーのチャリティ出品は、壁を使ったラインペインティングを先に紹介している、いしかわすばるさんの作品でした〜。


[7/8〜10]Selected Works from ART OSAKA 2011(2)[ART OSAKA 2011]
 
出展ギャラリーの3分の1強、19ギャラリーしか写真を撮れなかったのですが、言っても19軒は撮ってるわけで、なかなかのボリュームでお届け出来てるんじゃないんだろうかと思います。ええ、自己満です。非常に多くのフェア出展関係者とお話する機会を頂けたので、個人的な経験として今回のフェアは非常に素晴らしいものになりましたが、せっかくプレスとして会場を行き来していたので、コミュニケーションと写真などのフォローのバランスをきっちりと取る事が課題ですね。


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☆ギャラリーヤマグチ クンストバウ展示風景

窓際に置かれたアクリル板に転写シールを挟んだ爽やかな作品は、ART OSAKAのPR展示で三越伊勢丹にも出品されていた、山内麻起子さんの作品。樹脂やアクリルの素材感がフェティッシュな感じで好きな自分としてはツボな作品だったりもします。ミニマルを基調に、主張しながらも空間と調和の取れた快作が並んでいました。


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☆hpgrp GALLERY東京展示風景

一枚目の写真に映るだけでも。川久保ジョイさん、大矢加奈子さん(ペインティング)、進藤環さん(写真onベッド)と、このギャラリーで活躍する若手〜中堅作家の中でもオールスターと言えそうな布陣で大阪に来たhpgrp GALLERY東京。版画・吉田潤さんの作品による扇子がコレクターズアイテムとして販売されていましたが、他の美術展で買ったアイテムを紹介がてら僕がした話が、ちょっとしたきっかけになっているとかなっていないとか。なっていないとかなっていないとか。


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☆MA2ギャラリー

写真を引きで撮っているので、レース状の意匠になっているのが分からなくて済みません。MA2ギャラリーのテーブルの引き出しには、大西信明さんのシルクスクリーンによるレースの手袋。手袋?専門用語が分からない。。。ベッドサイドの空間をうまく使う形で、榮水亜樹さんの小さな立体と、牡丹靖佳さんの小さな絵画が可愛く並んでいます。


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☆松尾惠+ヴォイスギャラリー pfs/w

人形の中身を固めた物(写真一枚目)から目を取り出して(写真二枚目)それぞれ並べる。ギャラリーの方ともお話をしていたのですが、そもそも原型とも言えそうな中身はとにかく、目だけを見ても何のキャラクターか分かるモノがあるアイコン性の強さを意外な角度から見せてくれる面白い作品でした。続いて、額装されたスカルのような絵のひとコマひとコマは、写メにペイントしたもの。そんな中で特に気になったのは、最後の写真に載っている、アクリルに樹脂のようなものを垂らすことで浮き出した、影の輪郭が面白い作品。安慶田渉さんの作品だったはず。これは確認してたのでメモはないですが間違いないと思います(多分…)ホント貧乏旅行だったから買わなかった人間が何を言う口もないのですが、自分のセンスと合えば、作品の価格は関係ないんだなぁと実感させられる、お手頃さでもありましたとさ。


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☆Mori Yu Gallery

著名なトップモデルの隣に抽象画が並ぶ様が印象的だった、モリユウギャラリーは浦郷仁子さんの作品。少しお世話になったことのあるイギリス人のペインターの、好きな作品と共鳴するところを感じたので、興味深く鑑賞していました。友人がロンドンで買ってきてくれたフリーズの図録を思い起こさせるような、どことなく異国情緒(言葉の使い方を間違っている気がします)漂う作風、今プロフィールを確認したら、海外での生活が長いようで何となく納得しました。一度キャリアを外観する形での個展を見てみたいなぁと、フェアの時にも思ったぐらい印象に残る作家なのですが、ギャラリー代表に「東京でやって♥」とは言ってあるので、きっとやってくれるんでしょう。


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☆Roentgenwerke AG

最初の写真二枚は、満田晴穂さんの自在置物です。銅や真鍮による昆虫や甲殻類は実物大ながら、関節など可動する部分は全て実際に動く、とても精巧に作られた作品です。大阪の宙に浮かぶ雌雄のザリガニの存在感と言ったらもう、溜まりません。レントゲンより出品された作品のどれにも通ずることですが、作品サイズに関わらず、そこに在るだけでも空間の引き締まる格好良さを孕んでいるのが、満田作品の良さでもあると思います。それだけ、執念というか情念というか、ただならぬ魂は込められているかと。方眼紙に線で抽象化された食物を描くのは、児玉香織さん。08年のvia art osakaで池内務賞を獲得してたりもします。レントゲンでのグループ展や、ギャラリーの参加するアートフェアで表に出る機会が着実に増えている、これからが期待できる若手作家さんです。看板作家のひとりであるカンノサカンさんは、カラフルなキャンバスにカンノ印の抽象的な表現が。余裕のあるインスタレーションからは、抑制の美を感じつつ、作品そのものの魅力は至極当然のこと、ハコの魅力まで最大限引き出す、ディレクターのセンスというものを、何となく感じてみました。
[7/8〜10]Selected Works from ART OSAKA 2011(1)[ART OSAKA 2011]

Selectedと言っても、そもそも写真を撮ったギャラリーの数に限りがあるのですが、それぞれの展示風景の中から気になった作家作品を紹介していきます。2回か3回に分けて更新します。記事の題名がタグ付けと番号振りで面倒くさいことになってますね。
 

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☆アートゾーン神楽岡展示風景

石井康博さんの作品です。万華鏡やブリキの缶の中に作られた幻想的な世界を覗き込む作品を、お客さんが実際に体験している光景が印象的だった石井さんの作品の中で、世界観を損なわず、比較的シンプルに表現されたこの作品が、特に気になりました。


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☆北井画廊展示風景

墨で表現活動を行う作家のみの出展となった北井画廊。油画や写真などのモノクロは馴染みがありますが、ホテルアートフェアの場で一切が墨というのはとても新鮮に感じました。と言っても、日本人の生活様式から考えるに、墨の方が関わりは長かったりもするのですが。


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☆ギャラリー小暮展示風景

一番上の写真は笛田亜希さんの作品で、妖怪キキナガシです。夜中に現れては何かを話せとせがんでくる割に、ちゃんと話を聞いてないらしいです。手前の樹脂か何かの人形は、昨年のULTRA003でそのプロトタイプを見ていたので、多分、一旦の完成形を見れたのが嬉しかったです。二番目は山本隆博さんの超絶技巧な鉛筆による写実絵画。自分のデジカメだとどうしても接写すると汚くなっちゃうので、機会があれば生で作品を見ていただきたいもの。作品が重なっている三番目の写真、上の作品をどかしてみると、実は…。


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☆ギャラリーノマル展示風景

今村源さんの個展でした。手を加え全く違う姿を見せることで、日用品を美術作品に昇華するスタイルが代表的な今村さんだそうですが、今回載せている作品は物事の変化というより一般的な彫刻に近いのかな。上から二枚の写真に映る窓際の作品は、耳を「塞いで」いるのではなく世界を「聞いて」いるもの。


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☆ギャラリーサイド2:渡辺素子作品

手に持った気球を、渡辺さんが直接青空に貼り付けて行く映像作品。剥がれないようにするために力が入っているのか、貼り付ける瞬間、バチンバチンと大きな音がなるのが面白いです。人力コラージュというかアニメーションというか、そういった類の作品であることを忘れさせるぐらい、ひと通り完成した飛んでいく気球の写真は、貼ったものと思えないぐらい背景に馴染んでいて、何だか不思議な感じ。三枚目の写真を見てのとおり、気球の軌跡は完璧です。


[7/8〜10]ART OSAKA 2011[ART OSAKA 2011]
 
京都に行ったり、サテライト展示を見に行ったり、琵琶湖に行ったりした記事を先に更新していましたが、ようやくART OSAKA 2011にたどり着きました。関西圏のアートフェアの中でも随一の歴史を持つART OSAKAは、現代美術の作品をプライマリーに扱うギャラリーが53軒集まるという、現代美術のみを対象とするアートフェアとしては、全国屈指の規模で開催されました。

ここ数年フェアが開催されていた堂島ホテルから、今年はJR大阪駅ビルのホテルグランヴィア大阪の26階にその会場を移しました。おしゃれな感じのする堂島ホテルも好きでしたが、駅ビルということで移動が非常に楽で助かったのも正直なところ。ミナミにもすぐ出れるし、間近には今年オープンして大きな話題となった大阪三越伊勢丹があるしで、作品を買ったり見たりするだけでなく、この機会に大阪観光をしようと思っていた府外からのお客さんには好都合の立地だったんじゃないでしょうかね。

ART OSAKA 2011:http://www.artosaka.jp/

関西以外からの出展者が25軒前後に上り(曖昧ですみません)、日本の、アジアのアートシーンの全てがこのフェアに集約されているわけではありませんが、その勢いを感じられる内容になっていたのではないでしょうか。そもそも現代美術という言葉自体、ひとによって捉え方が変わる曖昧な言葉だとしても、ひとつひとつの客室を巡る度に、同時代でここまで多様な表現が日々生まれているのかという、新鮮な驚きを感じられたのではないかと思います。

アートイベントとしても楽しめるフェアですが、作品を購入するお客さんとギャラリストの審美眼の凌ぎ合い、今回は若い世代の出品作家が多いように個人的に感じられたのは、多くのギャラリーが「次」のモードを見せていきたいと考えていたのでしょうか。とまぁ、御託はとにかく、3日間に渡り会場を巡る中で、何気なく何となく感じたことを順番に書いてみます。

会場がある26階に至るエレベータが数台あったので、ホテルの一般利用客と同乗することも多くはあったですが、特にエレベータ担当者を付けなくても極端な混雑はなかったので、快適でしたね。エレベータのドアの開いている時間が長いとブザーが鳴るのですが、自分デブなんで白い目が痛かったです。

いやぁ、広かったですね、会場。今までは堂島ホテルの4フロアを使い大体50軒弱の出展者が参加してたのですが、今回は50軒強の出展者がワンフロアに全て収まっているわけですから。あまり遠出や旅行うするタイプでもないし、立場上出張がありえない生活の中で、ましてやグランヴィアレベルのホテルなんて、幼い頃の家族旅行以来一度も使う必要がなかったので、会場の広さに面食らいました。

僕が見に行ったことがあるホテル型アートフェアは、今年を含めて3回のART OSAKAに、アート@アグネスとアジアトップギャラリーホテルアートフェア、元々ホテルだったカラオケハウスのマンシーズアートナイトぐらいしかないのですが、堂島時代のART OSAKAも含めて、それらと比べればある程度余裕のある動線が保たれていたように思います。客室に入るたびに他のお客さんと体をぶつけても仕方ないので、ここは重要なポイント。体が触れ合うやむを得ないケースは少なからずあったのか、お客さんがどう感じているかはちょっと気になるところ。僕が知ったところで、メールなどでフィードバックするぐらいしか出来ないのですが。うむ。慣れみたいなものもあるんでしょうが、個人的に不愉快に感じることは殆どありませんでした。

出展者がブースを構える各客室は、すべてがほぼ同じサイズだった記憶があります。2人が宿泊して丁度良いぐらいの広さでした。フロアを占める客室4列の外2列がその広さで、加えて内2列におひとりさま向けの客室が並んでいるのですが、そちらが各々サブルームとして、荷物置き場など自由に使えるようにしてありました。TEZUKAYAMA GALLERYは地元の利もあってそちらも展示スペースにしていましたね。

東京のギャラリーが例年より多く参加しているように感じたのですが、前年比でプラス3ぐらいなんですね。参加者の入れ替わりの結果、ディレクターやスタッフと面識のあるギャラリーが多かったから、多く感じた理由はそれだけみたいです。あと、東京に支店を持っていたり、東京のフェアに出展された際にお話をしたり、SNSなどでギャラリー関係者と連絡を取り合っていたりする関西のギャラリーが少なからずあるので、本店が関西でも何となくお互いに顔を見知っていたりするのは、何か時代だなぁと感じました。あとで、ギャラリー専用のtwitterアカウントを持っているところについては、まとめられたらいいんですけどね。電話やメールでもいいんですけど、アカウントがある程度アクティヴであれば、場合によってはリアルタイムで応答が出来る、これも時代ですねぇ。

会場を左右2列に大きく分け、時間を掛けてじっくり見て回ると、片面1時間〜1時間半は掛かるんじゃないでしょうか。僕は2時間ぐらい掛けてました。1ギャラリー5分×片面20ギャラリーだとしても、100分は掛かるので当然っちゃあ当然か。ぼちぼち短くはない尺の映像作品を置いているギャラリーがあったり、手にとって確認できる作品を販売しているギャラリーがあったり、そもそも新しく興味を持った作家がいて質問などしていたならば2時間でも済まず、全部回りきれなかったというお客さんもいたかもしれませんね。作品との「出会い方」の癖みたいなものを自覚してみたりしなかったり。

オープニングレセプションは、直前まで大阪自体に行けるか分からなかったので、参加しませんでした。出展関係者がフラメンコを踊ったのなんだのと、噂だけ流れてきていますが、詳細は分かりません。誰か教えろい。フラメンコは見たかったな。フェア2日目の9日夜には、招待客向けに夜遅めの時間を開放するナイトヴューイングが開催。19時閉場だと都合が合わない人が参加出来ていたなら良いですね。スパークリングワインが供され、ちょっとしたレセプションになってました。

出品作品から感じる現代美術や各ギャラリーの「なう」がどんなんだったかっていうのを、見事に書いていませんね。って、ギャラリー毎にいちいち書いているとキリがなくなるというのもあるのですが、最初の方に書いているように、良い意味で表現に幅があり、「また同じような作品だよ〜」っていうゲンナリ感は全くありませんでした。売れ線ではなくしっかりとオリジナリティを追求出来ている作家が揃っていたということでしょうか。それだけに、文章で書くにあたりなかなかフォーカスするポイントが見当たらず。そもそもアートフェアだし、総合キュレーターが入った巨大国際展ではないからまぁ、それもやむなしか。

ということで、僕の肉体のように頭がデカくなってしまいましたが、今回の更新ではホテル型アートフェアという特徴を存分に活かしたインスタレーションの様子をいくつか写真を使って紹介出来ればと思います。


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MA2ギャラリー:樋口明宏作品
26階客室から街の風景を眼下に望む。展示に使わない手はないですね。窓を上手く使い、作品の持つ魅力を引き立てているギャラリーもたくさんありました。MA2ギャラリーの樋口作品はまるで、大阪の街を作品の支持体である蛾が飛んでいるよう。


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TEZUKAYAMA GALLERY:山下耕平作品

窓を飛び越えて、向かいのヘリポートにある作品を望遠鏡で見る作品を出品していたのは、TEZUKAYAMA GALLERYの山下さん。視線の先にある作品は客室にあるブックには載せてなかったので、その場に行き望遠鏡を覗いた人にしか分からないという楽しみがありました。ということで、何が展示されていたのかは、内緒で☆彡


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松尾惠+ヴォイスギャラリー pfs/w:小谷真輔作品
ホテルの客室を使うということで、当然お風呂がついています。客室の中でさらにドアで区切られたサブルームということで、展示スペースとして使用しているギャラリーも、これまたたくさん。照明を切れば暗室、松尾惠+ヴォイスギャラリー pfs/wのお風呂ではてんこ盛りなインスタレーションを、カラフルな光のラインが明滅して照らしていました。


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YOD gallery:新野洋作品
お風呂のインスタレーションが印象的だったギャラリー第二段。水草と流木が仕込まれていますね。真ん中〜右側に葉を組み合わせたような虫が見えますが、そちらが新野さんの作品です。リアルな葉に見えるのは、樹脂に着彩したもの。聞かねば分からぬぐらい葉そのものに似せた超絶技巧によって作られています。


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unseal contemporary:藤井健仁作品
まだまだ続くよお風呂シリーズ。お風呂にも作品を展示しているギャラリーは、ギャラリストが案内するだけでなく、少しドアを開けたり、キャプションを貼ったりして、中を見てもらえるようにしていたのですが、アンシールはお風呂のドアを開けた瞬間に、ド迫力の鉄の生首が。しかも、犯罪者の宮崎某。客室には藤井さんの可愛目な作品が出品されているだけに、その落差にビビります。別室的にお風呂を使った効果抜群ですな。


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Gallery OUT of PLACE:森村誠作品
もちろん客室なんでお手洗いもありますよ。トイレの上に置かれた「夜の蝶」(作品がピンク系チラシによって作られているため)は、一体何を示唆しているんでしょうか。Gallery OUT of PLACEのバスルームは、このトイレも含めて森村さんの作品のみで展示が構成されていました。


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ギャラリー小暮:
ソファに人形。さり気なく置かれていますが存在感のある作品なので、室内に足を進めて一瞬だけビクってした。僕はね。そもそも入口にあるクローゼットに置かれてた作品なので、作品が自分で勝手に移動したのかと。もちろんそんなこと起き得ませんが。


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GALLERY SIDE2:渡辺素子作品(映像)、その他
テレビの使い方もいろいろで、映像をそもそも販売していないので全く使わないギャラリーもあれば、液晶にキャンバスが貼り付いていたり、サイド2のように作品を流しているところも、もちろんありました。相対的に少なかった映像作品ですが、今回は持ち込みの液晶やDVDプレイヤーを使っているところが多かったかな。


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Studio J:荒木由香里作品

写真のように、枕元にはライトボックスみたいな明かりがもともと仕込まれていました。小作品などを照らす照明の代わりにも使えるスグレモノでもあったようです。


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Roentgenwerke AG:あるがせいじ作品

あるがさんの作品を照らすこの作品も、読書灯なのか、元々ホテルに設えられているものだったと思います。サイズは小さくとも超絶技巧が込められたあるがさんの作品を見せるのに、スポットライトとしてうまく使われています。


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YUKARI ART CONTEMPORARY:いしかわすばる作品

現状復帰を条件に、広い面があれば壁画だって描けてしまいます。ラインペインティングと言えばいいのか、清潔な白に爽やかな緑で描かれた草が高く萌えています。作品のサイズ感を見てもらえればと、このギャラリーとご縁の深いお姉さんにご協力頂きました、多謝。


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Mori Yu Gallery:浦郷仁子作品

この記事で唯一、ある程度の引きを取って、客室を全体的に写した感じですね。枕元には巨大なペインティング、多分平面作品ではこのフェア最大サイズだったんじゃないでしょうか?ホテル型アートフェアでも、大きな作品を見ることは出来るんですよ〜。


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ROID WORKS GALLERY:中野浩二作品

ギャラリーによっては廊下にも作品が。チャリティーとして、廊下で展示・販売された作品の売上の20%は、日本赤十字を通じて東日本大震災の被災地に送られました。


ホテルというスペース性に関わらず、1回のフェアに連れてこれる作家作品には限りがあります。時間や場所に幅を持って見続けても尚、全体像を見渡せないのが、それは美術に限らないことですが、刻々と発展し続ける文化に関わる、何とも幸せな歯痒さだったりもします。なので、今回気になる作家、気になるギャラリーがあったなら、是非とも作家が参加する企画展示やギャラリーそのものに、足を運んで欲しいなぁと思ったりもします。

70年代や80年代生まれの作家が美術館で個展を開催する時代になって来ました。多くの作家がアートフェアの主な出展単位であるギャラリーでの活動を経て、世界的に活躍していたりします。ART OSAKAに出品していた、これからの活躍が期待される若手の中に、未来のスターがいるかも知れませんねぇ……アートフェアについて書かれた記事っぽくない〆ですね、なんか。まぁ気にすんな(無駄に上から目線)